てんかん患者を描いた映画 「誤診」 [映画]

京都の祇園で、あまりに痛ましい事故がありました。

てんかんという病気について、
改めて家族で話していた最近でした。

てんかんとは、大脳の視神経細胞が過度に興奮することで
発作を生じる病気だそうです。
私の母は、幼い頃、発作を起こした方を
見たことがあるそうですが、とても気の毒だったそうです。

私は、メリル・ストリープ主演の「誤診」と言う
てんかん患者の家族を描いた映画を、
DVDを借りて観たことがあり、
その映画のことを思い出しまいたので、
ちょっとだけ書いてみようかと思います。

2月に、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」で、
見事な演技を見せ、29年ぶりに アカデミー主演女優賞に輝いた メリル・ストリープが主演している「誤診」は 実話を元にした1997年の作品。



「誤診」は、ちょっと日本語タイトルが
原題とも映画の内容とも合っていない気がしますが、
実際の英語タイトルは、"first do no harm"と言います。
この言葉は、もともとは、
「(医師たるものは、何をおいても)患者を傷つけてはならない」という、
ヒポクラテスの誓いの言葉だと言われています。

映画の中でも、実際に何度かこの言葉が出てくるのですが
平凡な家庭の平和が、
息子のてんかんの発作により壊されていきます。

大病院の過剰薬物投与治療と、
その副作用に家族は悩まされ、
当時は、(おそらく)てんかんの原因が
未解明であったと思うのですが、
成功率の低い外科手術を勧める医師達にも、
メリル・ストリープ演じる主婦とその夫は苦しめられます。

強い薬による副作用(幻覚・興奮・発熱)で
幼い息子はどんどんやつれていく一方で、
副作用を抑えるためにまた薬の悪循環。
高額な治療費で家庭は火の車。

そんな中メリル・ストリープ演じる母親は、
必死に病気の情報を集め、ある文献を発見します…。

その文献に書かれてあり、成功率も高い
治療法と言うのは、食事療法でした。

この食事療法は、ジョンズ・ホプキンズ大学病院で
検証されていた「ケトン食事療法」というもので、
この治療法に可能性と光を感じた主人公の母親は
並外れた行動力で、この治療法を息子に実践し、
息子のてんかんの発作を克服するのです。

そして、「誤診」には、最後に驚くべき種明かしと言うか、
サプライズが仕掛けられていました。
多くの登場人物、つまり、俳優さんたちが
この食事療法で、てんかんの発作を克服した
患者さん達だったのです!

病気を治すことができるのは、医療従事者だけではなく、
時には、患者に一番近いところで、
一番に患者のことを思い、最も患者自身を観察し、
手探りで、必死に良くなること、患者の命を守ることを
考え探っている身近な人である場合もあるということ、
セカンド・オピニオンを聞くこと、
そして、何よりも挫けずに、希望を持ち続けることの
大切さなどを考えさせられた映画でした。


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